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米織統一ブランド「ベルカシオ」

2005年5月9日

 4月29日付「山形新聞」は、米織を手掛ける企業5社が北欧との技術交流の成果を取り入れた統一ブランド「ベルカシオ」を設立した、と報じた。商品化の第1弾は、着物地や帯地を利用したバッグ、いす、クッションだそうだ。その統一ブランド「ベルカシオ」は、東北芸術工科大の玉田俊郎助教授が命名し、既に特許庁に商標登録した、とある。

 そこで、特許庁電子図書館を利用し、商標登録されているか否かを調べたところ、出願されている事実すら確認できなかった。もっとも出願をしてからデータベースに蓄積されるまで1ヶ月半ほどかかるので、出願はされているのであろう。したがって、「商標登録した」と新聞が報じたのは、「商標登録出願した」の誤りである、と思われる。

 また、玉田助教授は、個人の名義で商標登録を5件所有しておられるので、商標登録の方法は理解されておられるようだ。しかし、その新聞記事によると、「『花衣』のネーミングで反物自体も商品化しており」とある。実は、反物については、京都の会社が登録商標を持っている。その商標権を侵害している事実を認識しておられるのであろうか。

 商標は、出願しただけでは事足りない。安全に使用できるかどうかの判断が絶対に必要なのである。因みに、「ベルカシオ」は今のところ、問題はなさそうであるが。

 

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